第001話 

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ある日、アタシはいつものように、 ゴミ漁りをして食べ物を探していた。 できるだけ周りを汚さないように、 そっとゴミを漁って食べられる物を探す。 それが誰にも迷惑をかけないようにする、 最善の方法だと今までの経験で理解していた。 でもその日を含めてずっと、 食べられる物が見つけられなかった。 裏道にも特に何も落ちていなくて、 最近は日照りが強く汚泥も無い。 既に何日食べていないのか考えたが、 そう考えられるほどの思考力も持てないほど、 アタシは切羽詰まった状況だった。 そんな時、とても美味しそうな匂いがした。 その方角には明るく眩しい、表通りがあった。 そっちは幼いながらに、 近づいてはいけない領域だと認識していても、 本能がそちらにヨタヨタと足を運ばせていた。 *     
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