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温く割り込む彼の舌は、もう煙草の匂いはしない。
それは、ちょっと寂しくもあるけど……
「……っ」
中と、唇の柔らかいところを擦られる感触に思わず彼の腕を掴む。
逃げるように唇をずらしてわたしは言った。
「……そんなのされたら、したくなるから……」
「してえから、その代わりにやってンだろーが」
「さっきは口寂しいからって……んっ」
逃げられないようにわたしの手をシートに押しつけて、唇を食んで、舐めて。
ぞくぞくして、思わず脚をよじると、スカートの中に彼が手を入れる。
腿の内側、軽く触れられるだけで電気が走る。
「……んんっ!」
「まだ、手置いただけだぞ」
低くからかうような声で囁かれたら、溶けてしまいそうになる。
「むり。……感じ過ぎちゃうから、無理……です」
「これだけでかよ」
手のひらの熱。柔らかいところに染みてくる。
「だからっ……ダメなの。竜に触られたら、それだけで体が、ご褒美もらえるみたいになっちゃって」
「なんだそりゃ」
笑って彼は、わたしの頬を包んで、唇に軽くキスをする。
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