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「……おまたせ……しました?」
お風呂から出て、さっきのはそういう意味だよね?と頭の中でまだ考えながら、ソファで目を瞑っていた彼のところに行くと
「おう。待ってた」
「ひゃっ」
いきなり腰から抱き寄せられて、くすぐったくてバランスを崩して倒れ込んだわたしを彼は抱いて自分の上に来させる。
「脚開いて乗れよ。それじゃ安定悪いだろ」
「……っ」
パジャマは着てるけど、ソファに座った彼の上に、脚を開いて、っていうのは顔も近いし、恥ずかしい。
肩につかまって俯いてると、彼が言った。
「なンだ。裸じゃねぇのか」
「え?」
「冗談だ」
わたしの顔に手をかけて、引き寄せて彼は軽く唇を重ねる。
「疲れてンのに悪いな。しなくていいから、ちょっとだけ食わせてくれ」
そっと、上唇を挟んで、確かめるように何度も重ね合わせて、舌先が合わせ目をなぞる。
ぬるりと撫でる感触に、ぞくっと体の奥が震えて。
お風呂上がりのまだ熱を持った肌が、彼を欲しがる。
「っ……ん」
わたしから彼の首に手を回して、深く求めると、濡れた音の合間に彼の吐息が漏れる。
粘膜を擦り合わせて、体の底まで触れ合ってるみたいなくちづけを交わしていると、不意に彼が唇を離して言った。
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