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「怒らないけど、あたしが、声好きって言ったのに、なんか話変わってる」
「こっちも照れ隠しだから、気にすンな。……我儘言って振り回してるから、お前のいいようにしてやりたいと思ったら、予想外の返事来たからよ」
そう言って頬にキスするのも、照れ隠しなのかなと思う。
「……我儘って、別にいつも」
ごりっ、と奥を突き上げられた。
「んっ」
「いつもか、俺は。今日は無理言ってる自覚あるけど、そんなに通常運転でお前振り回してるか?」
「っ……ちょっと、待っ」
引いてまた打ちつけるみたいに。何度も。
頭の中が泡立って、わけが分からなくなってくる。
「大人なんだから、もうちっと落ち着いてお前のこと見てやりてえのに、全っ然出来ねえから、……気にはしてンだからな。その分、喜ばせてやりたいとか。普段も、挿れてる時も」
「っ――――違……っ」
わたしは首を振って、支えに手をつくように彼の腕につかまって、言った。
「あたしは、そういう方が……好きですっ。……竜に、ワガママ言われたり、強引におもちゃにされたり、っていうのが……好きです」
なに言ってるんだろう……と思うけど、正直に言うと、彼は動きを止めて呟く。
「……あのなあ」
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