9 アルツハイマー

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9 アルツハイマー

 近藤は自分がアルツハイマー病なんじゃ?と悩んでいた。最近、記憶が曖昧だ。  オートマチック拳銃ベレッタを列車の網棚に置き忘れてしまったこともあった。  明慶が夏目葬式を殺したことは間違いない。   口に缶コーヒーを突っ込まれて夏目葬式は死んでいた。  藤村も、虫も、山本も夏目の敵を取るために中尾家に近づいた。  中尾明慶を殺せば、藤村たちも殺人が出来る。  最近、村のハズレにある洞窟で謎の死体が見つかった。口にはBOSSレインボーマウンテンが突っ込まれていた。  だから明慶はとっくの昔に死んでいると、近藤は思った。藤村たちは限定犯罪者だ。  洞窟の死体は身元を判別できないように顔がグチャグチャに潰されていた。  だが、DNA鑑定の結果、死体は虫だと言うことが分かった。さらに死体にはペニスがなかったために虫マサコだと判明した。つまり、虫マサコは貧乳だった。  仲間割れか?  藤村?それとも山本?  犬村に赴き、診療所を受診した。   山本太郎博士が診てくれた。   CTや脳波で調べた。  金がかかる! 「うつ病じゃないのか?」と、山本が葉巻を咥えた。受動喫煙とか、この病院は無視しているのか?  無視、虫……虫マサコを殺害したのはコイツか?  顔を潰すなんて気持ち悪いこと普通の人間じゃ出来ない。  だが、医者なら?死体なんて見慣れている。  顔を潰すのも抵抗はないんじゃ? 「うつ?俺が?」 「精神的負荷がかかると記憶力も低下するんだ」 「まぁ、限定犯罪者になってから眠れない日々も続いていたからなぁ」 「入院するか?」  殺人鬼かも知れないコイツの病院に? 「何かクスリはないのか?」 「アルラウルネなら効くかもな?少しは記憶を保てる。不眠にも効く」 「じゃあそれを貰おう」  
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