1 クレイジーハロウィン

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 ハロウィンとは、毎年10月31日に行われる、古代ケルト人が起源と考えられている祭のこと。もともとは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事であったが、現代では特にアメリカ合衆国で民間行事として定着し、祝祭本来の宗教的な意味合いはほとんどなくなっている。カボチャの中身をくりぬいて「ジャック・オー・ランタン」を作って飾ったり、子どもたちが魔女やお化けに仮装して近くの家々を訪れてお菓子をもらったりする風習などがある。    頭の悪い奴は死ねばいい。  俺はそう思っている。  東大出身の俺からすれば全ての人間がクズみたく思える。  渋谷はスゴい行列だった。幽霊や魔女、ゾンビ吸血鬼、狼男などのコスプレをした奴らが練り歩く。 怪物だけでなくウルトラマンや仮面ライダー、NARUTOなんかもいる。  馬鹿な連中が軽トラを攻撃している。  警官や機動隊が繰り出してきた。  俺はパトカーを蹴飛ばした。  それでも俺は逮捕されることはなかった。  クレイジーハロウィン、そんな作戦名がつけられ殺人係の刑事も動員されたようだが?限定犯罪者である俺には通用しない。  アチコチの防犯カメラに映っていた犯人たち。  まるでパズルをハメていくような緻密な捜査だ。  俺は赤間ってゆーチンピラをナイフで刺し殺したことがあった。  奴は昔、沖田市に住んでいたがパトカーを蹴飛ばして逮捕された。  とんでもないワルで、青戸ってゆー後輩をボコボコにしたら青戸に通報されて逮捕された。  軽い冗談だったし?つかまるなんて思ってもなかったのだろう。パパの力で釈放されたが、イライラしていたのか?警察署の駐車場でパトカーを蹴飛ばした。  赤間を殺したことにより、1人だけならボコボコにしてもいいし?パトカーを蹴飛ばしてもいいことになった。  聖闘士星矢のコスプレもしていたし?素性を知られることはないだろう?と、高を括っていた。  昼近く、高尾駅近くのアパートに戻ってきた。 「鶴柿君だよね?」  高級そうなスーツを着た男が近づいてきた。
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