1.最初の記憶

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1.最初の記憶

一番古い記憶は、幼稚園入園前の少し寒い日。 父に連れられ、自分が通うようになる幼稚園に遊びに行っている記憶。 「春から毎日ここに通うんだよ。新しい園舎がもうすぐ完成するねー。木の匂いがして気持ちよさそうだ。いいねー。楽しみだねー。」 朧気に父がそんなようなことを言っていた気がする。 はる・・・あったかい まいにち? かよう? えんしゃ? かんせい・・・できたー! におい・・・くんくん、なんかへん きもちぃ・・・きもちぃ いいねー・・・いいねー たのしみねー・・・?ねー そんな理解だった。 父が嬉しそうだったから、自分も嬉しかったのを覚えている。
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