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俯きながら
ヒロキ先輩の前まで来た
「ヒロキ先輩........」
ヒロキ先輩は黙ったままだった
「先輩は....私の事、セフレの一人ですよね?
他の感情なんてないですよね?」
少しの沈黙の後
ヒロキ先輩は話し出した
ヒロキ先輩
「...........前まで......いや..........
さっきまでセフレの一人だと思ってた。」
「やっぱり、そうですよね.........
私なんかそんなもんですよね..........
わかりました......私、変わるんです!
セフレはもう辛いんです.......
特に先輩とは......好きになっちゃったから.....
でも、迷惑ですよね.....
すみません、引き留めてしまって......
じゃぁ、私帰りますね。
今までありがとうございましたm(_ _)m」
自分の今の気持ちを
先輩に遮られないように
また早口で話し帰ろうとした
先輩に背を向けた途端
我慢していた涙が溢れ出した
泣いていることがばれないように
そのままで歩き出した
だけど2、3歩
歩き出したところで
腕を引っ張られ
勢いで先輩の胸に収まる形に
すぐに離れようと
先輩の胸を押し
離れようとしてみた
でもそれは出来なかった
先輩は私の背中に腕を回し
強く、苦しいくらいに抱き締めてきた
「せ、先輩?苦しいよ?」
それでも腕は緩むことなく
先輩が口を開いた
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