第5話

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第5話

ゆるりと微睡みの中で目を開く。 窓から差し込む陽光に目を細めて、ゴロゴロと寝返りを打つ。 この時間が一番好きだ。 太陽が高くなった時間にベッドで微睡んでいる自分がひどく自堕落で、何だかいけないことでもしている気分になってゾクゾクする。 近くに置かれた時計を見ると、既に11時を回っていた。 (……そろそろ、ユキさんの仕事終わる頃だな) 今日は日曜日だから、このままゴロゴロしていたい気もするけど、そもそも俺に休日も平日も関係ない。 村のベンチだとか、宿のソファとかで日向ぼっこをしながら、そのまま眠ってしまうのが好きだ。 老人より老人らしいと笑われるけど。 起きたい時に起きて、眠りたい時に眠る。今までずっとそうしてきた。 それが、他人の行動を気にして、自分の一日の予定を立てるようになるなんて。 前までの自分なら、他人に縛られているような気がして嫌がっただろうけど、今はこの予定を組み立てる作業がどこか心地良い。
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