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「そちらの、林斗さんの世界にも…学校があるのですね。」
「私と真里ちゃんと林斗君は同じ世界に居たから、見たことがあるかもしれないわ。[怒り]ちゃん。それは私達の世界での何年?」
「2017年の、9月3日。ちょうど木枯林斗の誕生日でしたわ。」
意外と近っ!僕その出来事の記憶無いのだけれど!
「ねえ。林斗がよく分かってないみたいなんだけど。」
「それはそうですわ。[怒り]が生まれた理由は[怒り]が。[喜び]が生まれた理由は[喜び]が。[悲しみ]が生まれた理由は[悲しみ]が、持ってるのよ。[楽魅]は元々、木枯林斗だった。ただ、感情がそれぞれ孤立しただけ。[楽魅]はただの、『一部記憶が無い多重人格者』ってことだわ。」
「…では、何故[怒り]さんでは無い[恐怖]さんがその理由を知ってるんですか?それに、何故[楽魅]さんは、喜んだり、悲しんだり、怒ったり出来るんですか?感情が人格として孤立したら、その感情は…」
「確かに無くなるよ?けど、解決策はその後。2018年の1月に、現れるんだ。」
「…解決策?それは、私と会ったのと関係ある?」
黙って聞いていたバステトが、よく分からないという表情で僕に聞いてくる。そりゃそうだ。
「よく分からないのも無理はないぜ。だって…」
「僕が言ってるのは、確かに2018年の1月の事だ。そして、僕がバステトと会った時も、ちょうどそのぐらいの時間。だけれど、解決策が出て来たのが、第1の周回。その時にバステト、ハデスやアスタロト。悪魔三人衆と初めて会ったんだ。もっとも、悪魔のみんなと出会うのは、もうちょっと後だったんだけどね。」
謎は謎らしく回り続ける。だが、それは謎のようで謎じゃない。その答えを持っている者が、謎の中にいるのだから。その者が、答えなのだから。
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