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第?の周回
「第1の周回?なんなのじゃ?それは。時々林斗は、難しい事を口にする。」
「…なるほど。つまりは、我らと会うのは、お主にとっては初めてじゃないが我らにとっては初めてだという事か?」
「うん。それで合ってるよ。その前に、私達、[恐怖]と[喜び]、[悲しみ]、[嘘]の生まれた理由。それと…」
「僕が[楽]では無く、[楽魅]と言われる理由をね?」
途端に静寂が訪れる。ただ1つだけ、僕の隣に立ってるアークが食べている、うまい棒の音だけが響く…
「lost。」
「味覚と視覚が消えたぁ!見えねぇ!」
「なんでこの静かな時間に!よりによってうまい棒食べるんだよ!」
「お腹空いてたから。」
「後で食え後で!ハァ…取り敢えず次は[喜び]の説明だな。」
僕はうまい棒を消し、[喜び]に説明を促す。
「じゃあ私だね。私が生まれたのは第1の周回。理由は、そこでハデス、バステトに会った事だよ。簡単に言うと、ハデスとバステトと会って、[楽魅]が(なんて可愛い人なんだ。可愛過ぎて死ぬ!好き!)とか思ったのが理由だよ。」
『[喜び]の理由くだらなっ!』
「そっかー。最初の最初に会った時に、私の事を好きだったんだねぇ!」
すごいバステトがだらしない笑顔してる。そんなとこも好き!じゃなくて!
「じゃあ…次は…ボク…だよ。」
悲しみが手を挙げて言う。
「ボクが生まれたのは第2の周回。そのゲームオーバー。脱落時だよ。」
「…脱落?脱落って…どう言う事じゃ?」
「脱落は脱落。その周回に要らなくなったんだよ。」
「待って[悲しみ]ちゃん。脱落したってことは、第1の時も脱落した訳だよね?」
「そうだよ…真里さん。一回目は…単純に死んだんだよ。そこで、本来なら…生まれ変わるはず…だったんだよ。だけれど、そこで別の神様が現れたの。…[楽魅]。頑張って。」
「丸投げですか!けれど可愛いから許す!それで、その神様というのが、クロノス。時間の神だったの。」
「待って林斗!クロノスは君の事知らないはずだよ!?」
「今のクロノスはそうでしょう。僕が言ったクロノスは先代のクロノスだよ。そしてそのクロノスは、僕に時間を操る能力を託して、消えていったんだ。僕はそれで、やり直す為に能力を使い、脱落するたびにやり直す事にしたんだ。ちなみに補足しとくと、1周回ごとに立ち位置や出会い方が変わっていて、一周目は、ハデスとバステトがルームシェアとかになってたよ。」
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