踊り場

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「おせーよ」 「っはぁっ、教室が三階にある人に勝てるわけないでしょ。」 「今日はゆっくり歩いたんだけどなー。」 「私だって今日も限界まで頑張ったのに。」 「うん、よしよし、お前ちょっと噂になってるらしーよ。」 「なんで?」 「昼休みにいつも猛ダッシュで階段駆け上がって、最後の踊り場の鏡の前で前髪直してる女子ってお前だろ?」 「はずっ」 見られてた。 そりゃそうか、あんないつもバタバタ走ってたら。 「今日は直さなかったみたいね。前髪。」 「っ」 急いで前髪を手で抑える。 「可愛いやつだねー。」 ニヤニヤしながら近づいてくる。
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