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僕とお母さんは、炎のない、暗いけど静かなほこらに通された。
ほこらに入ると、焼けただれたお母さんは綺麗な姿になった。服も着ている。
「お母さん!!」
僕はお母さんに抱きついた。
「シュウ!どうしてこんな所まで……」
お母さんも僕を抱きしめた。僕を抱きしめてくれるのは、世界にただ一人、お母さんだけだ。
「お母さん、僕が迎えにくれば、お母さんは僕と同じ所まで引き上げてもらえるんだ。僕は、懺悔すれば天国に行ける。だから、僕と一緒に天国に行こう、お母さん」
「シュウ……お母さんは、天国には行けないわ」
「どうして!?」
「お母さんは、おばあちゃんを殺したのよ。とても、天国には行けないわ。なにより、天国にはおばあちゃんがいるのよ。だから、お母さんは絶対に天国には行けないの」
「そんな……!!!」
「シュウは、天国に行って。お母さん、シュウに会えただけで幸せよ」
「嫌だ!! それなら僕も無間地獄にいる!! お母さんと離れるなんてやだよ!!」
すると、僕たちのずっと上から、閻魔様の声が聞こえた。
「しょうがない親子だ。わしが処分を決めてやろう」
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