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飛竜、というのは下等なドラゴンで人間と共存している種類だ。牧場で育てられており、軽い荷物や人の運搬に使われている。
「へぇドラゴンに…。あれ、それならレオンさんに乗せて貰えばいいのでは?」
レオンの本性であるのならば、大きな荷物でも軽々と運べるだろう。それなのに、何故態々飛竜に乗って行くのだろうか。
「は!この高貴なるドラゴンがそんな事ー人間なんて運ぶなんてすんわけ無いだろう!」
「レオンは大き過ぎるので、着陸するのが面倒なんです」
「皆、びっくりするから禁止だよ」
とても偉そうな発言をしたレオンだが、早々に真実を室長とリオノールからバラされてしまった。哀れな。
「リウォルは新人ですし、もう一組一緒に行ってもらいます。飛竜と共に待機してもらっているので、そちらで合流して下さい」
「じゃあ、これが仕事道具一式だよ!頑張ってね」
ウインクまで付けてきたのだが、本当に猫なのだろうか。疑問は尽きないが、彼が差し出した袋を受け取ってありがとう、と言うに留める。自分より大きな袋をどこから持って来たのだろうか…。
「通信機器なども入っているので、失くさないように気を付けて下さい」
態々釘を刺すという事は、誰か失くした者がいたのだろう。誰だろうか。
「いってらっしゃい!お土産は買ってきてね」
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