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にょたチョコ男子たちの撮影が終わった十二月某日、束砂さんはほんもの女子の皆さんとスイーツ食べ放題の店にいた。
みんなでゴニョゴニョと五丁目さんの誕生日をどう祝うかの相談をしていた。
「五丁目さん、勘がいいからね。出来ればこっそりと欲しいものを聞き出したいんだよね」
更紗さんがシュークリームをかぶりつきながら、みんなを見る。
「どんな手がいいですかねぇ」
はろんさんがショートケーキを上品に口にしながら、頭を傾げた。
「うーん。やっぱりみんなで聞き出そうとするのが駄目なんじゃないでしょうか?私は新入りだから去年どうだったかは分からないんですが」
薫蘭風ちゃんは、一つのお皿にチーズケーキとショートケーキとモンブランを載せてどれから食べるかまだ悩んでいる。
「じゃあ、やっぱり束砂ちゃんが適任かな?」
「ですねぇ」
「決まり!」
更紗さんとはろんさんと薫蘭風ちゃんは、なかなか発言せずにチョコレートケーキと頬張っていた束砂さんを見つめた。
「私?私ですか!?自信ありませぬ……」
「だからいいの!束砂ちゃんが聞いてくるとは思わないでしょ?」
ほんもの女子たちの相談はこうして幕を閉じた。
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