大枠

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・ライ…… 人間でいうと中学生くらいの年齢の少年猫。外見よりも精神年齢は子供っぽい。ロン爺から動物園の話を聞き、好奇心にかられて見学に行く。 動物園の動物たちとは何故か話ができない。 ロン爺は、彼らは悪いことをしたので言葉を奪われたのだと言っていた。 どれだけ悪いことをしたのだろうと思いながら、フラフラしているうちに、カンガルーのエリアに迷い込む。 無邪気に話しかけてくるライにイライラするカンガルーたち。非常に導火線が短いのでしっぽで叩かれそうになるが、迷い込んできた蝶々に気をとられて難を逃れる。 蝶々を追いかけているうちに、ナマケモノのコーナーへ。 じっと動かないナマケモノ。 不思議な感覚を覚えて見上げるライ。 「こおぉぉん、にいぃぃちいぃぃぃわあぁあぁぁ」 のんびりとあくびをするかのように話しかけてくるナマケモノ。 何故お話ができるのかととうライに 「なあぁぁぁぁんでえぇぇぇぇもぉ、しってえぇぇぇぇいぃぃるうぅぅぅ……らぁぁいぃぃぃ」と名前付きて答えてくる。 「名前教えてないよね。なんで分かるの」 「つうぅぅきいぃぃ、があぁぁぁいってたあぁぁぁぁ」 ナマケモノは月からすべてのことを知る。本物の全知の動物。
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