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────ってそんなのはどうでもよくて! マルスが私に突き付けてきたのはなんと、私の●ンテンドースイッチなんだけど!? 大手ゲームメーカーが作ったあの最新型携帯ゲーム機ですよ!!
なんで!? と呆気に取られて何も言えなかった刹那、暗闇がパッと光を灯してマルスが言う『コレ』を映し出した。
黒い薔薇で囲われたゴシックなロゴに、しっとりと切なげなBGM。
背景には抱き合う若い男女の姿。
穏やかな男性の声がタイトルを読み上げた。
『黒薔薇狂想曲──さぁ、真実を見つけよう』
「略してブラカプの、アズルートのバッドエンドのことよぉおおお!!」
「乙女ゲームの話かーい!!」
私はがっくりと膝をついた。ていうか部屋の隅で膝を抱えていたのは、ブラカプをやってたからだったのね……。
いやぁ、まあ、でも、マルスがこうなる気持ちも分かる。私も初見プレイ時にアズのルートは最初にバッドエンドに到達しちゃったんだけど、あのシナリオを読んだ時の衝撃たるや……!
黒薔薇は一年前に発売された乙女ゲームだ。
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