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「全部アタシのせいなの、アタシが全部悪いのよぉおぉおおお!」
「ちょ、ちょ、ちょ!? え!? なんでまた泣くのさ!?」
と思ったらまた床に伏せって号泣し始めるものだから本当に参った。何度も言うけどうちの壁そんなに厚くないの!
「お願いだからもう、落ち着いてよぉおおおお!」
どうにかこうにか話を聞き出せたのは、一時間後のことだった。
──ティッシュ一箱を犠牲にして。
◆
「飲み物に……クスリを……?」
部屋一面に転がる丸まったティッシュを拾おうとした手が止まる。
青天の霹靂、寝耳に水。マルスの口から語られたのは予想外過ぎる事件だった。
「そう。後で色々ネットを調べたらね、若い二人組にナンパされて連れ込まれた先で何かを飲まされて……っていうのが、多発していたみたいなのよ。ネットの掲示板に書かれていたその二人組の特徴が、マフユとチアキと一致していたわ」
「ま、まじか……」
「あんな可愛い顔して、やる事ゲス過ぎるわ……まぁ、アタシ自らお仕置してあげたけれどね。もう二度とあんな悪さはできないくらいに、ね」
「……」
なんていうかもう、言葉が出なかった。
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