ライオンとイノシシ

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「俺がこのストッキングを使うんだよ!」 「いや、俺だよ!お前は網タイツがお似合いだ!」 「お前の方こそ、白タイツでも履いてろ!」 同じクラスの松石(男)と斎藤(男)がジャージ姿で肌色のストッキングを引っ張りあいながら揉めている。 ここは4階講義室、いつもは演劇部の練習場だ。 放課後、西日に照らされる男二人。 これは見てはいけないものなんだろうか、と私は思った。 そういう、私もストッキングを求めてここへやって来た。
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