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(女なんか…その気になりゃ誰にでも突っ込ませる穴なんだ。大事にしてやったところで、他にいい棒を見つけたらすぐにそれをくわえちまう…そういう生き物なんだ……!)
彼女たちを見下すことで、いら立ちが鎮まる。それが余裕を生んだのか、翔太の視線が画面端にある時計へと向いた。
(…まだ4時前じゃねーか。2時間も寝てない…)
彼は頭をかきながら、メールアプリを閉じた。
それからブラウザを立ち上げると、『ムーンビーチ』という名の出会い系サイトに接続する。
(ちょっと見てみるか…このまま寝直すってのは、なんかイヤだ)
サイトに新規登録した女性がいないか、検索をかける。するとすぐに、数十もの名前がピックアップされた。
翔太はひとりひとりのプロフィールを閲覧していく。
選択、確認、戻ってまた別の女性を選択するという一連の動作が、とても速い。
(人妻、人妻…この書き方は前も見たな……独り身もいるか…)
やがて20分とたたずにチェックは終わる。
翔太はリストを上へ戻し、ある女性のプロフィールをもう一度見た。
(マイコ、か…コイツは気になる)
他の女性たちに比べて、マイコのプロフィールは極端に情報が少なかった。ハンドルネームと年齢、住んでいる大体の地域以外は記されていない。
自己紹介文の中に絵文字や顔文字の類がまったくなく、味気ない印象を抱かせる。
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