はじまりは

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翌日の朝はちょっと何かこう恥ずかしくもあり 笑みも出ておとなしくなっていました 朝ごはんを食べてまた帰路へ 楽しい雰囲気でドライブしながら地元に帰って来て 別れ際、青木さんは 「ありがとう でも無理させたよね また、会ってくれたらうれしいけど」 と、言って帰って行きました それから青木さんとは2年ほどお付き合いしました 私もそろそろ親が結婚話をする年ごろになりました 青木さんもそれは気づいていて 「もう、お嫁に行かないといけないんだね 僕に言う権利はないことはわかってる でもすごく、悲しいよ 誰にも渡したくない なんで なんで もう少し 早く生まれてきてくれなかったの」 そう、言って泣いていました 私も辛い思い 「もう、迷惑をかけちゃ、いけないね 今まで本当にありがとう 僕の人生で一番素敵な時間だったよ こんな僕に神様がくれた時間だと思って大切に これからも大切に忘れないから」 私が結婚が決まって退職する日が決まりました 送別会に、青木さんは来ませんでした 君がいなくなる日は会社にいないから 送られる私を見たくないと前に言っていたので わざわざ出張をいれたようでした それから会えないままで、退職しました 今でもふいに元気にしているかなと思います あれから、あんなに人を好きになることはなかったし 私になんでもっと早く生まれて来てくれなかったの? って言ってたけど 私からすれば なんで なんで もっともっとあとで生まれてきてくれな かったの? と、言いたかったです ばか
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