first moon

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待つ時間が長すぎて、私は少し早めに、公園に向かった。 そこにはまだ、朔の姿はない。 なるべく夜空を見上げないようにして、夏の涼しい風の中、朔を待った。 今日一番最初に見た月が、朔と一緒に見た月がいいから。 もう少し、かな。 楽しみすぎて、浮かれてしまう。 その気持ちが余計、朔への恋心を加速させていく。 …だけど。
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