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「やめてっ!今日は約束したんだから!一緒に見るって…絶対だって、朔も言った!」
警察は無言で、私を強い力でまた取り押さえる。
「朔っ…」
なんで…なんでなの?
なんでこんな世界になったの?
嫌だ。こんな世界にいたくない。
私は、私は…!
「朔ーーーっっ!!」
届くはずないのに、届くと信じて、叫んだ。
その時ふと夜空を見れば、満天の星空。
だけど、そこにあのスーパームーンはなかった。
「朔…」
もし…もしも生きてたら、今頃…笑ってたかな?
体の力が抜けていくのを感じる。
目の前が何もない寂しい夜空のように真っ暗になり、私は完全に意識を失った。
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