third moon

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電車に揺られながら、窓の外をぼんやりと眺めた。 田舎すぎるこの街は、相変わらず暗い景色が続くだけだ。 この一両には私と朔以外誰もいなく、静まり返った気まずい空気が流れていた。 …私達、幼なじみなのになぁ。 気持ちが繋がったのはいいけど、前より素直になれないのは、辛い。 そんな時間が続いて、トンネルをくぐって出た瞬間、明るい街並みが現れた。 「わあ…さすが、都会だね…」 「人めっちゃいるな。はぐれないように気をつけて。」 朔が少し笑って言ったから、心臓がありえないほど飛び跳ねた。 「はぐれたらいけないから、手でも繋いどく?」
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