third moon

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朔の手が私の前に差し伸ばされて、びっくりして頬が赤くなるのが自分でも分かった。 二人でデート…とかはした事はあるものの、まだ手は繋いだ事もなかったのだ。 「…い、いい!大丈夫…」 咄嗟に断った。 朔は少し残念そうな顔をしながら、 「そっか。」 と笑った。 そうして、電車は都会にやってくる。 乗ってくる乗客に押されながらやっと駅のホームに出た。 はぐれないように、朔の姿を一生懸命に追いかける。
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