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朔の手が私の前に差し伸ばされて、びっくりして頬が赤くなるのが自分でも分かった。
二人でデート…とかはした事はあるものの、まだ手は繋いだ事もなかったのだ。
「…い、いい!大丈夫…」
咄嗟に断った。
朔は少し残念そうな顔をしながら、
「そっか。」
と笑った。
そうして、電車は都会にやってくる。
乗ってくる乗客に押されながらやっと駅のホームに出た。
はぐれないように、朔の姿を一生懸命に追いかける。
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