third moon

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意識が……消えない。 まだ、現実に取り残されたままだ。 「そ、んなっ…。」 今になって事態の過激さを知った私は、呆然とするしかなかった。 「彩花!」 そんな私の名前を呼んだのは…朔ではなく、那由多。 「那由多…?なんで、ここに…。」 「それは後から!とにかく、行くぞ。」 いつの間にか到着していた、朔を乗せた救急車に乗り込んだ。 病院……か……。 もう…行ったって、きっと意味はない。 私のせいで……。 救急車は、目まぐるしく都会を駆け抜けていく。 それと同じように、それからの私の時間も、目まぐるしく移り変わっていった。 変わらなかった未来。 分からない…。一体どうすれば良かったのか。
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