memory

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~side 彩花~ 朔と那由多、そして私。 幼稚園児の頃から、何をするにも一緒だった。 ちょっと意地悪だけど、ホントは優しい那由多。 おとなしくて、勉強が得意な朔。 ドジで、明るいことだけが取り柄の私。 それぞれ違う性格だからこそ、考え方も全く違って、どこに行っても楽しくて。 小学校低学年の時、クラスまでも一緒だった。 だけど、五年の時、初めて朔とクラスが離れてしまって。 那由多とは、一緒だったんだけど…。 朔も、向こうのクラスの子と仲良くなったようだった。…女子とも。 幼い嫉妬心だ。 そこで初めて、自分が朔に好意を寄せていた事に気づいた。 距離が近すぎて、気づけなかった。 それを那由多は私よりも先に知っていたのだろうか。 「帰る時くらいは、一緒に帰ろうぜ。」 那由多は本当は優しいのに、表だけにとらわれて、うまく感謝できなかった自分を少し憎む。
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