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私のステップ――それに耐えられない私の足は砂に変わっていく。
けれども私は止めない――私の舞いはまだ終わっていないのだから。
私が魅了させる指の動き――それに耐えきれない私の指は既に一本が砂に変わってしまった。
けれども私は止めない――彼が奏でる曲はまだ終わっていないのだから。
私が見せる最後の舞い――それに耐えきれない私の身体のあちこちが悲鳴を上げ、砂に変わっていく速度が速まっていく。
けれども私は止めない――私と彼の舞台はまだ終わっていないのだから。
懸命に、必死に砂に変わる自身の身体に耐えながらも。
でも、一番……一番見せたかった彼に、私の自慢の舞いを見せることが出来た。
嗚呼……これだ、私が望んでいたことはこれだ。
私と共に、一緒に傍にいてくれた彼に憶えていてほしかったのはこれだ。
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