その花は一凛の白き花となり、咲き誇る

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 ――彼の曲が終わり、私の舞いも終わった。  だから私は最後まで泣きじゃくる彼のその姿を見て、 「全く……いつまで経ってもお子様ね、アカツ……キ……」  私を支えていた私の両の足は全て砂に変わった。  そして私自身の命も、肉体も――砂に変わり始める。  だけど……私は彼に見せることが出来ただろうか。  夜の世界に咲き誇る私の舞いは、白い花のように美しく咲き誇ったのだと。  そう……伝えることが、出来たら……良い、なぁ……
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