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でも――私はこの身体をアカツキに見せたくない。
アカツキが『綺麗だ』と褒めてくれたこの両の指の手も……今ではたったの六本しかなくなってしまった。
アカツキが『惚れそうだ』と言ってくれた私の顔も……片頬の表面が砂に変わり、今にも口の中が見えそうになっている。
そんなアカツキに、これ以上私の姿を……変わり果てた私の姿を見せたくないというのに。
彼は相も変わらず、私の元に訪れては看病、もとい元気を付けに来てくれる。
まあ……今の私にとっては、それが一番の楽しみなのだけれども。
何だか複雑な気分になってしまう。
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