一凛の花は枯れて

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「アカツキ、最近の調子はどう? また失敗して怒られたりしてない?」 「あ、えっと……」 「答えられないってこと、更には目を逸らすってことは、また怒られたのね。――ハァ、もうこれで何回目? 私が舞っていた時は一度も失敗なんかしなかったのに。他の踊り子になるといつも失敗ばかりして。これじゃあ、私はアカツキが心配で心配でたまらないわ」 「心配されるほどの失敗はしてねぇよ」 「あら、だったらこの前の怒鳴り声でのお説教は何だったの? この部屋まで聞こえていたんだけど?」 「うぐ……っ」 「うふふ、全く、本当にお子様ね」  寝台から起き上がっての彼との会話は実に楽しい。  こうして彼をからかうのも、今の私に残された僅かなの楽しみの一つだ。  アカツキは私が踊り子が出来なくなってから他の踊り子の奏者として音を奏でてはいるものの、でも失敗ばかりしている。  この前の前なんか、曲自体を間違えてその時の踊り子を困らせていたというのも聞いた。  それを聞いた時は本当に呆れてしまった。  どうして私の時のように、失敗なく完璧に出来ないのかと。
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