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「自分の身体のことを分かっているのか!? お前の身体はもう病に侵食されて、ほんの些細なことでもすぐに身体全体が砂に変わってもおかしくないんだぞ! 今ので病の進行も速まったはずだ、一体何を考えているんだ!」
「あーあー、聞きたくない。そんな何十回も聞かされたことなんか、今更聞きたくありませ~ん」
「ユリネ! 俺はお前の為をおも――」
その途端、アカツキの言葉――説教が止まった。
それは『私の為』とは言いつつも、でも彼は私の身体がもう“治らない”ことを知っているからだ。
病が治らず、このまま砂に変わり果てる日をただただ待つだけの日々。
このように、ただ“生かされている”だけの存在の私は、もはや死人同然だ。
――何も出来ない、誰かに何かをしてもらわなければ、自分では何も出来ないお荷物。
役立たずで、邪魔者の私――きっと周りの人はサッサと死んでくれと思っていることだろう。
そうすれば、この部屋は別の誰かが使えるのだから。
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