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その連続した数字はカメヤマの心臓の鼓動だった。
カメヤマは半ば諦めていた。
重い重低音がカメヤマの耳元に鳴り響く、まさか銃声?、カメヤマは直ぐに自分の耳元に目を流した。
黄色いマフラーにて首を温めている、クマバチであった。透明な外からは中が分からない膜の中に何故クマバチが入ってきたのか、そして何処に向かっているのだろう。カメヤマは何も考えず、唾を喉奥に流し込みクマバチの動向を目で追っていた。
クマバチは下手くそに褐色の羽を動かし、入り口とは反対側へと向かっていた。
クマバチが入り口の反対側の膜に当たったと思うとぬるぬると膜から出て行った。
「こっちだ」
カメヤマは喉からゆっくりと声出して、周りの二人、アンとサイアンを先導した。
カメヤマはクマバチが出た所に手を当てる、ぬるぬると気色が悪いがどうやら出れるようだ。
他の客は唯自身の腕時計を見ていた、どうやら宇宙船が付いてない様子だ。客の一人は自身のタブレットを凝視していた。まるで信じれない物を見たかのように。
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