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転落
カメヤマは気持ちよく眠っていた。彼は体感では数時間寝たと思っていたが違う数分程度だった。
彼を起こしたの飲料水の容器だった一個では無かった。飲料水の容器だけでも無かった。
帽子やら椅子やら何でもかんでも投げられた、そして投擲物と一緒に罵詈雑言まで投げられた。誰がカメヤマに投げたのかその問いは明白だった、観客だ。
カメヤマは困惑した、投げられたことより客が夢遊病患者の様になっていないからだ。彼は直ぐにサイアンを見た。サイアンも困惑していた。そして救いを求めるウルウルした子犬の様な目で彼を見ていた。サイアンではない、裏切ったのはサイアンでは無い。
そして彼は観客席を見た。ちらほらとドラッグが効いてる人間はいた。そして起きている人間は総じて目が血走っていた。彼は最悪の問いを導き出した。
あの電子ドラッグの構想はカメヤマが考えた。ピエロを見ていた思ったのだ、人間達は怪我をするとアドレナリンと云う快楽物質が頭から出てその怪我の痛みを耐えようとする。そこであのピエロ達を思い出して欲しい、彼らは品種改良されたと言った。そうアドレナリンなどの脳内麻薬とも言える物質より効き目が強い物質を彼らは脳から発生させる、つまりより強い麻薬によってアドレナリンなどの麻薬は効き目が無くなる、今がそう云う状況だと思った。彼が考えた電子ドラッグより効き目が強いドラッグが作られて、観客のほとんどがそれを使用していると、カメヤマは頭に鈍い衝撃を感じると気絶してしまった。
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