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平穏な日常が戻ってきて、昂平は今日も朝5時に起きてジョギングに出かける。 少しだけ、変わったことがあるとしたら、以前よりもジョギングを休む日が増えたこと…かもしれない。 永瀬が平日の夜にも求めてくることが増えて、昂平がそれを頑なに拒む率が減ったからだ。 永瀬と身体を重ねることで、ただ快楽だけでなく、安心感や幸福感を得ることができる、ということに、昂平は気づいてしまったのだ。 そして、ジョギングを休んだ日は、永瀬と研究室でパンとコーヒーの朝御飯を食べるのも、ルーティンになりつつある。 なんだかんだで、昂平は幸せだった。 朝御飯を作りながら、永瀬を起こすとき、今日は自分からキスして起こしてみようか、と思いつく。 永瀬はどんな顔で目覚めるだろうか。 きっといつもみたいに寝惚けてないで、眠り姫が王子のキスで目覚めるように、パッチリと起きるのではないか。 そう思って、彼は少し笑った。
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