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1.藤崎!日本に帰ろう!
日本のその警備会社に就職を決めたのは、キッパリ、日本に帰りたかったからだ。
藤崎湊は、アメリカの警備会社に勤めていた。
日本では警察官として勤務すること数年。
思うところがあって、警察官を辞め、単身アメリカに渡った。
警察官としての経歴を買われ、警備会社に勤めることとなったが、アジア系はとかく差別にあう。
露骨に差別することはやはり、嫌がる。
社会的には、差別主義者には厳しい国だ。
しかし、見えないところでの差別は限りなく経験してきた。
それをねじ伏せて、今の地位にいるものの…。
185センチの身長は、海外のボディガード軍団の中では比較的小柄だ。
身体を鍛えまくっているせいで、逆に体重が増えず、初めて会うクライアントにはまず、大丈夫か?と聞かれる。
てか、逆に2メートル100キロって、どうなんだ?と思わなくもないが。
そして、生真面目な性格が災いし、デートすらままならないこの生活。
なぜ、みんなクリスマスやバレンタインにデート出来るんだ?
一体いつ、知り合ってお付き合いしているのか…。
自分のバイタリティのなさを呪いたい。
そんな折、警察官時代の先輩がFBIの研修で、渡米すると言うので、一緒に食事をした。
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