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その日、岡山の日帰り出張を俊輔は新幹線で行ってくれた。
そして、私の予知夢通りの事故が起きる。
俊輔の乗るはずだった極東航空六六〇便、ボーイング七八七が岡山空港を離陸して二五分程で、三万五千フィートから突然失速し、和歌山県沖の紀伊水道に墜落したのだ。
この事故で乗員乗客合計二三七名全員が死亡した。
岡山からの新幹線のぞみ六〇号でニニ時五三分に新横浜駅に到着した俊輔は、その報を新幹線の中で聞き、戦慄が走ったと言っていた。
私は亡くなった方々には申し訳ないが、ホット胸を撫で下ろした。
(でも、まだだ、予知夢のリベンジを防がないと・・)
日付が変わる直前に自宅に帰って来た俊輔と私は話し合った。
俊輔は私の予知夢を完全に信じてくれた。そしてリベンジのリスクがある事も。
そして俊輔は当面、飛行機には乗らないと宣言してくれた。
俊輔は会社に相談して、仕事をグローバルな工場管理担当から国内工場担当に変更して貰った。
そして、国内出張は全て飛行機を使わないと宣言してくれた。
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