出会い

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「そうじゃねぇよ。店長の前だったから受け取らなかったんだろ?この店って、チップダメじゃないはずだろ?」 そう言うと、俺にまた現金を渡そうとした。 げっ! 俺のこと信用してないのかよ! 面倒くさいやつだな!! 「いえ……だから、お金とかそういうの関係なく何も(わたくし)(ども)は言いませんので」 遠慮気味に笑顔を絶やさず、やんわりと断る。 あー、もう今日は絶対に学校はサボる! 決めた!!! 「だったら、これ」 紙の端切れを、俺の手に無理やり握らせる。 「はっ……何これ?」 握らされたものを、恐る恐る広げて見る。 「……携帯の番号?」 怪訝そうな顔で男を見つめる。 「俺のプライベート用だ。今日、俺のせいでもう上がりになっちまったもんな。もし、風邪ひいたりして病院行くようだったらこの番号にかけてこい。もちろん、今日の働けなかった時給分も払う!俺、(りゅう)()崎翔琉(さきかける)、だ」 あー!そうそう、今流行りの俳優がそんな(、、、)名前だった!! って……ぇええええええええええええ?!!!!!
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