2人が本棚に入れています
本棚に追加
「次の仕事は決まったの?」
「今のところはどこか日雇いのバイトでもしながら転職活動をするつもり。来週、また面接に行く。次の会社では自分の能力を更に最大限いかせる会社を見つけるつもりだ」
「猿渡ならすぐに次の会社も見つかるだろうよ」
あの会社にいれば給与面では全く問題なかっただろうに。確かに中田部長の相手に相当疲れてしまったのは推測出来る。
高滝もいつか猿渡のように転職する日が来るのか不安になった。
「中田部長が戻ってきてくれとまだ言っているけど」
「給与倍増と部長のポジションで中田が部下なら考えないでもないな」
猿渡は冗談ぽく言う。
高滝は猿渡を見て、働く企業や場所により、その人の力強さと快活さは影響を受けしまうのをまざまざと見せつけられた気持ちになった。
「ちょっと待ってて、昨日受けた会社から着信だ」
猿渡は数分話して電話を切った。
「採用だって、すぐにきてほしいと言われたよ。株式会社〇〇だよ」
「おまえ、そんな大手の大企業に受けていたの、それも簡単に採用してるし」
猿渡には次はもっといい職場を見つけてなんて心配は無用だった。
最初のコメントを投稿しよう!