四季国と王と導。

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四頭の(しるべ)は人の姿を持ち、獣の姿も持ち、半人半獣(はんじんはんじゅう)の姿をも持つ。 そして、(しるべ)は人の言葉を解し、話すこともできれば獣と意思を交わすこともできる。 そんな王と(しるべ)にも当然、個々に名がある。 『(しゅん)ノ国』を治めし王・春主(しゅんしゅ)の名は朱雪(しゅせつ)朱雪(しゅせつ)を王に選びし(しるべ)主花(しゅか)の名は朱桜(しゅおう)。 『()ノ国』を治めし王・夏主(かしゅ)の名はシバ。 シバを王に選びし(しるべ)主鳥(しゅちょう)の名はモア。 『(しゅう)ノ国』を治めし王・秋主(しゅうしゅ)の名はグレン。 グレンを王に選びし(しるべ)主風(しゅふう)の名はシエルバ。 『(とう)ノ国』を治めし王・冬主(とうしゅ)の名は冬夜(とうや)冬夜(とうや)を王に選びし(しるべ)主月(しゅげつ)の名は疾風(はやて)。 国を束ねる王と(しるべ)には任期がある。 その任期が明ける時まで王と(しるべ)の時は止まる。 つまり、王と(しるべ)は任期が明けるその時まで不老長寿と言うわけだ。 そんな王と(しるべ)は任期を全うしなければならない。 そうしなければ国が・・・己が滅びる。 しかも、国は一国だけが滅びるのではない。 四国・・・つまり『四季国(しきこく)』全てが共に倒れ、滅びるのだ。 なので『四季国(しきこく)』の王と(しるべ)は共に助け合い、支え合わなければならない。 国を滅ぼさないために・・・。 己を滅ぼさないために・・・。
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