神と星と王と国。

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神と星と王と国。

遥か昔、気紛れな神は沢山の星を創った。 その沢山の星の一つに気紛れな神は海を造り、大地を造り、川を造り、山を造り、空を造り、四季を造った。 そして、その気紛れな神はその星に植物を作り、魚を作り、獣を作り、鳥を作り、虫を作った。 神が創り出したその星は美しく、豊かだった。 神は自ら創り出したその(さくひん)の様子を見て喜んだ。 だが、気紛れな神はすぐにもっと違うものを創りだしたいと思った。 気紛れな神は次に魔なるモノを作ってみたがもっと変わったモノを創りたいと思った。 そこで生まれたのが人だった。 人は気紛れな神のお気に入りとなった。 しかし、人は神に嫌われた。 なぜ、人は神に嫌われたのか・・・? 人が神に嫌われた理由・・・それは無用な争いを起こしては無用な殺生を繰り返すからだった。 神は人を滅ぼそうと考えた。 無用な殺生を繰り返すばかりの人の存在などいらぬ・・・と・・・。 しかし、全知全能の神はすぐに思い留まった。 【人を統治させる人を何人か選び、その者たちにそれぞれの国を創らせてみよう・・・】 気紛れな神はそんなことを思い付いた。 しかし、神は人を統治させる人を自ら選ぶのは面倒だった。 【嗚呼・・ ・そうだ・・・。それならば人でもなく、植物でもなく、魚でもなく、獣でもなく、鳥でもなく、虫でもなく、妖魔でもないモノを新たに創り、そのモノに人を統治させる人を選ばせてみよう。そして、大陸は海で区切り、春、夏、秋、冬の四つの国を創らせてみよう】 気紛れな神はすぐに行動を起こした・・・。
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