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「次に世界自然警察組織/WNTO。人間以外の人種問題を取り扱う組織で、精霊やエルフ、ドワーフなどの小競合いから災害クラスのドラゴン退治などなど。人種や種族の垣根を越えて、活動する警察官だよ。一般の人達の認識としては、災害救助活動かもしれないけどね。英里さんの世界で言うと、自衛隊に近いそうだよ」
「なるほど」
ーーという事は、国際問題に発展しそうな事案を担っていたりするんだろう。必要な能力もWPOとは違うような気がした。
「そして、今問題視されているのが世界時空警察/WTPO 。世界を跨いだ救助活動が売りで、基本的に隠密活動している組織だよ」
「隠密活動?」
聞き捨てならないとばかりにオウム返しすると、ムグルは苦笑いを溢して「今回は異例だよ」と前置きしてから説明に入る。
「対象者がすでに此の世界の住人と関わりをもった生活をしてたし、異世界と貿易していることもあって、事情説明に苦労しなかったんだよね。かなり稀なケースなんだよ」
「そもそも故意に世界を渡る術は、神業と言われる世界が多いですからね」
ーーなるほど。
ムグルの話に続いて、鳳炎が説明を付け加えてくれたお陰で。稀なケースと言われる由縁を知った俺は、英里だった世界で見ていたアニメや漫画を思い出して納得した。
転移、転生、神隠し__。
異なる世界に移動する手段の多くは、上手くいくかどうかは分からない運試しのような行為で。この世界のように、貿易として活用出来るような技術ではない。
「因みにボク達の世界も、職として成り立つぐらい技術が発展してるからね。時空警察は、なくてはならない存在なんだよ」
「世界征服を企む人が、少なからず存在しますからね」
「だからWTPOが、やたら君達を危険視する気持ちも分かりはするんだよ。それだけの可能性がある魔石を所有してるからね」
でもやり方が間違ってると思うのは、この世界の住人の生活や価値観を知ったことで、問答無用で巻き込む行為に疑問が生じたからかもしれない。
「しゃあムグルも、この世界に住む人達を危険視してたりするの?」
「いや。相手が魔法を使えない時点で、ボク1人でも十分対応出来ると思ってるよ」
ーー凄い自信だな。
それだけの実力がムグルにあるのか。
アニメや漫画と同じような威力の魔法を保持しているとすれば、彼1人で核爆レベルの被害は出せるという事なのかもしれない。
「因みに4つ目の組織は、ボク達が所属している世界警察プロ組織/WPPO。WPの何でも屋として、いろんな事に携わっているんだけど。これでもNO.1の実力者が所属する組織として有名なんだ」
「へー、凄い!」
「今回は、あくまで尻拭いと言う名の助っ人要員で異界に来たもんだから。実績を積み重ねて、ようやくWTPOと同等の発言が出来るようになったけどね」
「じゃあ、長期滞在しているWTPOが優位に立ってるのは__」
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