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ストームが「それもそうな」と言って納得した姿勢を見せると、ウォームも「合理的だね」と言って大人の対応を見せる。
「それにしてもフレムは、観察力があるね」
「そうかな? 相手が分かり易いだけだと思うよ」
「そんなに顔に出とったか?」
グレイに褒められて俺が謙遜の言葉を返すと、ストームが表情筋を確かめるように両手で解す。
しかし、ストームとウォームは状況に合わせて表情を作ってるタイプに見える。
ーーまぁ本人目の前にして言わないけどな。
一方ウェイクは、感情に素直すぎて損してるところがありそうだけど……。彼が突然営業スマイルで近寄って来ても怖いので、黙っとく事にした。
「まぁ御主人達の話を聞いて、あんな反応を見せるのも不思議なもんですからね。録に食事も取らず、働いていらっしゃったからかもしれませんが、あからさまに機嫌が悪かったのは確かですよ」
「あ、鳳炎。ウェイクに残しといたコロッケ」
「食べられましたよ。私とグレイさんが作った朝食は、起きてから食べるそうです」
「え? あ、これ。グレイと作ったの? 起こしてくれれば手伝ったたのに」
「言うと思った」
「グレイさんは、御主人に夕食のお礼をしたかったそうですよ」
「そんな大袈裟な」
第一鳳炎が手伝ってくれたお陰で、苦手な揚げも綺麗に仕上げられたというのに……。席に着いた俺は、ふとテーブルに並べられた食事の中にポテトサラダを見つけて自然と顔が綻んだ。
「ねぇ。このサラダ、どっちが作ったの?」
「それはグレイさんが」
「人に振る舞うこと無いから、お口に合わなかったらゴメンね」
だけど地元の人が作った家庭の味は気になる。
俺は、礼儀正しく「頂きます」と一言断りを入れて合掌すると、早速ポテトサラダから口にして感想を述べる。
「うまぁ♪ 朝から好物が食べれるなんて幸せっ」
「フレム、ポテトサラダが好きなの?」
「うん。この滑らかすぎず、ゴロゴロしすぎない食感なんて最高だよ! レタスと一緒にコッペパンに挟んで食べても美味いだろうな~」
因みに本日は、スライスしたフランスパンを焼いたような。ちょっと固めのパンのため、ポテトサラダと交互に食べながら堪能中である。
「記憶が無くても、好物は変わらないんだね」
「驚きですよね」
「なんや。ウォームと鳳炎は知っとったんか」
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