第35話/気掛り事象発令中?

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「一旦出ようか。ルーシィさんは、そろそろ着替えた方がいいですよ。ランチにでかけますんで」 「分かりました」 「ストームも睨みをきかせてないで」 「分かっとるわ」 「グレイは暫くフレムの側に居てあげて。落ち着いた話の場を設けられなくてゴメンね、フレム」 「いや、大丈夫だよ」  でも意外と自ら名乗らなかったWPの相手。  ムグル=カイングスターの事が気にかかった。  ーー彼は、こんな俺を      どう思ったんだろうか?ーー  近い内に会話を交わす必要性を強く感じる。 (御主人、何か思い出されましたか?)  後ろ髪を引かれるように彼が立っていた場所を見た俺に向かって、鳳炎がテレパシーで尋ねてくる。  でも鳳炎とウォームの時と同じだ。  どんなに残念と思わせたくなくても、何も思い出せないまま終わりそうで逆に怖い。  俺は、テレパシーで(いや)と一言否定すると、接見の間を後にした。 【気掛り事象発令中?/完】
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