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「一旦出ようか。ルーシィさんは、そろそろ着替えた方がいいですよ。ランチにでかけますんで」
「分かりました」
「ストームも睨みをきかせてないで」
「分かっとるわ」
「グレイは暫くフレムの側に居てあげて。落ち着いた話の場を設けられなくてゴメンね、フレム」
「いや、大丈夫だよ」
でも意外と自ら名乗らなかったWPの相手。
ムグル=カイングスターの事が気にかかった。
ーー彼は、こんな俺を
どう思ったんだろうか?ーー
近い内に会話を交わす必要性を強く感じる。
(御主人、何か思い出されましたか?)
後ろ髪を引かれるように彼が立っていた場所を見た俺に向かって、鳳炎がテレパシーで尋ねてくる。
でも鳳炎とウォームの時と同じだ。
どんなに残念と思わせたくなくても、何も思い出せないまま終わりそうで逆に怖い。
俺は、テレパシーで(いや)と一言否定すると、接見の間を後にした。
【気掛り事象発令中?/完】
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