第1章 星に願いを

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あれから何時間経ったのだろうか。  潮は満ち、穴の中は多量の海水で溢れ青い隕石の輝きは幾分薄れている。足を浸けると先程までの熱さは消えている。たぶん、海水で冷やされたのだろう。  服を脱ぎ穴の底まで潜り、石を陸へと引き上げた。 見るとそれは、バレーボール大の大きさで無色透明。光輝く綺麗な石で、例えるなら占い師が使っている水晶玉。  (俺が知ってる隕石って、黒い物体なんだけど……、まあ良いか)  手の中の隕石に映る月の光を暫し見詰め、俺は港を後にした。
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