2.Draw

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「でも……ちょっとだけ、話してくる」  どうしても放っておけなくて、僕は駆け足でエリックを追った。  艦橋経由で通路に出ると、下りのオートウォークにエリックの姿が見えた。名前を呼んだのに無視された。 「もう……。相当へそ曲げてる」   僕はダッシュしてエリックを捕まえた。短い距離とはいえ全力で走ったせいで息が切れる。 「エリック、無視するってひどくない?」  軽く文句を言うと、眉間に深いしわを刻んだままエリックが振り向いた。 「おれなんかにかまわなくていいよ」 「そんな言い方しないでよ」  上りのオートウォークに乗った兵士たちがすれ違いざま、こちらに敬礼しつつ、僕たちのやり取りに耳をそばだてていた。  それに気づいたエリックが小さく舌打ちする。
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