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「ミハといると目立つな」
「目立ってるのはエリックだよ」
背が高くピアスや指輪でキラキラしていて、活発な性格も相まって存在感がある。僕は平均身長で装飾ゼロだ。
「ちょっとこっち」
エリックが僕を手招きしてオートウォークを降りた。
人通りのない横道にそれて向かい合うと、エリックはためらいながら反省の言葉を口にした。
「ええと、その。おれが公私混同してた。レキ殿の判断が正しい。大人げなく席を立って悪かった。ただ、」
「うん?」
「おまえ、危なっかしいところがあるから、心配なんだよ」
エリックがため息まじりに言った。そうだろうか。思い当たる節がない僕は首をかしげた。
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