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「別に危なっかしくないよ。作戦中のこと? 僕ミスったかな?」
「戦闘艇乗ってるときは問題ないんだよ。ほかに前科があるだろうよ、艦内で行方不明になったり、パントリーでやけどしたり」
「不可抗力だよ。どっちも故障が原因だったんだ」
機関士に異音がすると呼び止められ、確認のため機関室に一緒に入ったら、ドアのセンサーが作動しなくなり外へ出られなくなった。
電波の悪い場所でイヤーピースも役に立たず、交代の機関士が来るまでしばらく閉じ込められていた。
パントリーのほうはサーモの故障だった。直そうとしたら熱湯があふれて止まらなくなった。やけどは軽かったけど、レキシアに出入りを禁止され、お茶はラウルが淹れてくれるようになった。
「ウミガメを助けた時だって、ミハが転んで」
「エリック、ディスるのストップ! ケルサスでは機関室に入らないし、パントリーも近寄らないよ。ウミガメも助けない」
「そうしてくれ。おれの心の平和はミハにかかってる」
「大げさな」
なんだかんだ、みんな僕に対して過保護な気がする。
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