第二話 戦う理由

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『生体認識完了。《VTX-0 アキレウス》再起動』 「敵の数と距離を教えてくれ」 『敵集団、九時の方向に二体、距離3。十二時の方向に三体、距離8』 「まずは白兵戦を仕掛ける」 バスター・エッジを左手に装備し、もう片方には45㎜散弾砲を装備し、直近のヘレネスへと接近する。その際に発砲しながら間合いを詰め、バスター・エッジで切り裂いていった。 「す、すごい・・・!」 「機体の性能もあるんだろうが、それに付いていく奴もすげえな。あれ、お前の友達なんだろ?」 「・・・ああ、そうだ」 ハルスとシエルはゴーシュの戦闘技術に舌を巻き称賛したが、デンジは渋い顔で応対した。 『攻撃が来ます。回避かバリアの展開での対処を推奨します』 「ゴーシュさん、フィリア・ドライブを使ってください!」 「使えって言われても・・・!」 「私を守るんですよね!」 「!・・ああ!」 バリアを展開し、敵の攻撃を防いだ。 (・・・!) その時、ノヴァリスの頭に衝撃が走った。 「・・・出来た・・・」 「!・・・フィリア・ドライブは搭乗者の精神を実体世界へと介入させる装置です。限度はありますが、ゴーシュさんの思ったことが現実になるのです!」 ゴーシュは聞き慣れぬ単語を耳にして、少し混乱したが、一旦は彼女の言うことを信じ、受け止めることにした。 「これで、ラストだ!」 散弾砲を零距離で発砲し、最後に残ったヘレネスを撃退した。
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