10人が本棚に入れています
本棚に追加
・・・・・・・
「ヘレネス、上空より多数接近!二分後には会敵します!」
「落下地点の予測は?」
「横須賀の軍事基地だと思われます!」
「迎撃しましょう。出撃準備をお願いします。私も揚陸艦で後方支援しつつ、指揮を執ります」
エルガーの指示が出て、出撃部隊は急いで格納庫へと向かい始めた。
ゴーシュも他の隊員同様に、《アキレウス》へと乗り込み、起動準備に取り掛かっていると、OSが口を挟んできた。
『この戦い、フィリア・ドライブが勝利の鍵を握ることになるでしょう』
「お前に言われるまでもない。使えるものは使わせてもらう」
『”お前”とは何ですか、不躾な方ですね』
ゴーシュはOSの発言に驚く。何せまるで自我があるような言い回しをするのだから。
『私に名前をください、ゴーシュ・スヴェンソン』
ゴーシュは少しだけ悩んだが面倒になり、適当に名付けた。
「ならお前はナグだ」
『ナグ・・・ですか?』
「口やかましいから、nagだ。それでいいか?」
『由来が不本意ですが、可愛い名前なので、採用です』
またもやAIと思えない発言に驚きを通り越して、ゴーシュは呆れていた。
「可愛いって・・・。まあいいさ、サポートを頼むぞ、ナグ」
『了解』
そう言うと、ゴーシュも横須賀へと馳せて発進した。
最初のコメントを投稿しよう!